さて、5日目です。
昨日は、(この日記は、屋久島でタイムリーに書いていたので、昨日というのは、9月4日のことです。)
日記を書いた時迄は、
太忠岳に行ってくると書いたのですが、
書いた後に、夕食の時間になりまして、
神奈川から来ていた土屋さんという女性が
ちょんまげさんと明日縄文杉に行くという
ことのなっていたらしく、一人だと、ガイド料も高いし、
旅は道連れということで、急遽僕も予定を変更して
縄文杉に行く事になりまして、
本日、縄文杉を完歩しました。
往路10時間のメインイベントです。
まず、朝4時におきまして、
バス乗り場へ。
もうすでに、沢山の人たちが並んでいて、
写真がぼけぼけですいません。
4時から15分間隔で6時まで
縄文杉の登山口、荒川登山口まで乗っけていってくれます。
僕らが乗れたのは、5時15分のシャトルバス。
登山口に着いたのが6時ちょっと前。
さっそく、準備運動をしまして、
すぐ、登山開始。
とにかく縄文杉は、屋久島のメインイベント。
樹齢2200年~7200年の縄文杉を
一目見ようと、ただひたすらに歩いていきます。
歩き始めるとまずは、トロッコ電車の線路の上を約2時間ほど歩きます。
こちらもぼけぼけでスイマセン。
このトロッコ電車の線路は今でも山の作業や、
登山でけがをした人、山の上のトイレの処理などで
途中迄使っているそうです。
でも、上り始めるのが早いのでその時間トロッコ電車は
まだ動いていません。
しばらく歩いて、確か45分くらい歩いたところら辺から、
いきなり、雨。。。。。。
しかも土砂降りです。はい。
天気が崩れるというのは聞いていたけど、
マジで?と、少々、心がへし折れてしまいそうでしたが、
僕より若い人たちや年配の方もみんな頑張って登っているので
僕も気合いを入れ直し、ひたすらに歩きました。
雨は止むかなと思ったのですが、
その考えは甘く、ほぼずっと降っていました。
スタートから、5時間ほどあるいたら、
目指した縄文杉が現れました。
それは感動とかそういう感情ではなく、
なんだろう、『会いにきました』という感謝の気持ちでしょうか、
とにかく大きくて立派な杉。
縄文杉まで行く間にも
大王杉や夫婦杉などなど、
いろいろな杉があるのですが、
その一つ一つに、まさに神が宿っているというか、
樹齢1000年以上は、全然ピンとこないですが、
凄さだだけは杉から猛烈に伝わります。
屋久島の杉は、
江戸時代に、資源として多く伐採されたのですが、
類いまれな島の環境で、
伐採されたあと、その伐採されて倒れた木から
新たに杉が育っていってるんです。
それを倒木上更新といって、
至る所にあります。
また、切り株からも森が再生していて、
まさにもののけ姫の世界で、
切り株から杉やヒメシャラやいろんな木が再生していっているんです。
それを切り株上更新というそうです。
杉は自分が生きていた年数をかけて
土へ帰るので、すぐには死んでしまう事はないです。
その間に、鳥や風に運ばれた苗とかが育って、
倒れた木や切り株から新たに杉が育っていくそうです。
また、自分の苗が自分の根っこに落ちてそこから
杉が育っていくそうです。
そういうのを2代杉とか3代杉とかいうそうです。
なんだろう、そんなのをガイドしてくれる
ちょんまげさんから聞くと、
時間の奥行きのすごさに圧倒されまくられてしまいます。
そして、そういう杉が森のあちこちにあるんです。
で、本日のちょんまげさんのちょんまげもいい感じです(^^!
で、話は杉の話。
例えば、ウイルソン株というのも有名なのですが、
その株はとっても大きく、その近くに、
切り倒されたウイルソン株の杉の木が
ドーンと横たわってるんですよ。
そして、そこから新たな杉が100年や300年かけて
大きくなっている。
それってすごい。
ウイルソン株の中から、上を見上げるとハートのカタチに見えるんです。
そんな森の神秘的な生体系に
僕ら人間が足を運んで良いのか?
とすら感じます。
僕らが、その森のどこかに足跡を残してしまった事で、
その2千年とかの時の流れが止まってしまうというか
狂ってしまうというか、それこそ、持ち込んだゴミに含まれている
化学物質がとけて、土壌汚染なんかしたら一大事です。
杉の生命力は確かにすごいですが、
それは僕ら人間からすると途方もない年月をかけて生きているわけで、
そういったことを意識して歩くとまた違った景色が見えるんです。
元々杉はそんなに長生きはしない樹木だそうです。
ではなぜ屋久島の杉は長生きするのか?
それは、屋久島が大きな岩の固まりの島で、
2mくらい掘るとその先は岩なんですね。
杉も本当ならまっすぐ根を土にはやしていくのですが、
岩には根をはやす事ができません。
なので、岩を抱きかかえるように根が張ってきます。
そうした根はゆっくりとゆっくりと
栄養を雨からもらって杉もゆっくりとゆっくりと成長するんだそうです。
屋久島の杉は1年に0.7ミリずつ大きくなるそうです。
10年でやっと7センチ。
100年で70センチ。
ね。すごいですよね。
と、杉の事をだらだらと書いてしまいましたが、
白谷雲水峡といい、縄文杉といい、
ちょんまげさんのガイドのおかげで、
とても興味深い話を聞く事ができて、
屋久島に、そして、そこで生きている杉や、コケや
いろんな樹木や花々に興味を持つ事ができました。
本日もちょんまげさんは僕らのために、
コーヒーやお味噌汁を作ってくれまして、
カップヌードルも用意してくれていました。
本当に、やさしいちょんまげさんです。
お昼ご飯は、
縄文杉のすぐそばにちょんまげさんがテントを張ってくれて
僕らは雨を凌ぐことが出来、
その下で昼食をとり、
しばらしくて下山をしました。
帰りの道もいろいろとちょんまげさんが話してくれる話に耳を傾けながら、
登山道を降り、トロッコ電車の線路をあるいて、5時間ほど。
スタート地点へ帰ってきました。
正直とてもとても疲れましたが、
中々体験できないことを体験させてもらえて事、
本当に感謝です。
明日は、太忠岳に行ってきます。
今日の縄文杉がかなりハードだったのですが、
太忠岳もどうやらハードらしいです。
完歩できるかどうかはわかりませんが、
とにかくチャレンジですね。
頑張ります!
追伸:本日の食卓に
屋久鹿がのりました。
おかみさんがつくってくれたんですよ。
屋久鹿さんには申し訳ないですが、
肉が苦手な僕でもとても美味しく頂くことができました。
さすが、おかみさんの手料理です。